最新更新日:2024/12/20 | |
本日:19
昨日:21 総数:446331 |
同じ80点でもAさんは、60点の能力の人ががんばって80点の仕事をした。 Bさんは、90点の人が力をセーブして80点の仕事をした。 同じ80点ではあるが、世間はどちらを評価するか。 それは伸び率で評価する。 Aさんの伸び率はプラス、Bさんの伸び率はマイナス。 同じ80点なんだけれど、大違い。 [志水廣の公式ホームページ] 「志水メソッドによる授業づくり」http://www.meijitosho.co.jp/shoseki/shosai.html... はじめに 志水メソッドとは何か。算数数学の授業について、○つけ法・意味付け復唱法をはじめとする指導方法・技術である。では、なぜ、私の研究は、ここに行き着いたか。私は、学級の全ての子どもに算数が「わかる」「できる」ようになってほしいと願って研究してきた。○つけ法や意味付け復唱法は、「わかる」「できる」ことを支援する強力な道具であるからだ。その意味するところは、子どもの思考の外化を促し、外化されたものに対して評価と指導が一体化してできるからである。言い換えると、「確認」と「見届ける」ことを保障するからである。しかも、○をつけると子どもは本当に喜ぶ。意味付け復唱法を使うと、子どもの発言の真意がわかる。 また、問題解決型の授業を構成するためにも、これらの方法が有効だと考えている。新学習指導要領では、思考力・判断力・表現力の育成を掲げているが、○つけ法・意味付け復唱法はこれらに十分役立つ方法である。○つけ法は思考力の源である自力解決を促し、意味付け復唱法は表現力を育成し、コミュニケーションを促していくからである。 ところで、私は、授業力を次の公式で定義している。 授業力={(教材把握力)×(子ども把握力)×(指導技術力)}×(精神エネルギー) この4つの要素があること、しかもかけ算であることの意味を考えてほしい。上のうち一つでも低い数値だと授業力は低くなってしまう。だから、バランスよく伸ばすことが必要である。 ○つけ法や意味付け復唱法は単なる技術ではない。上の公式から考えても技術だけでは授業は成立しない。確かな教材把握力、子ども把握力があって、また愛で育てる精神エネルギーがあってこそ実を結ぶものである。 本書では、志水による○つけ法・意味付け復唱法の理論的な背景と志水メソッドを活用している実践者による報告をまとめたものである。 できるだけ最近の成果を取り入れて執筆・編集した。 立場上、多くの教師の授業を参観し指導している。年間200本は見る。 この人たちが、少しずつ○つけ法や意味付け復唱法を取り入れて、教師の授業力が伸びていく、子どもの問題解決力・表現力が伸びていくことを見てきた。私にとってとても嬉しいことがらである。 この本のベースになったのは、愛知教育大学公開講座である。毎年、6月に実施し、全国から福岡から茨城まで広範囲にわたって土日の2日間の講座に130名近くの方が集まる。地元よりも県外の方の方が多いのが特徴である。内容は、志水メソッドについて講話を中心にして実施している。第1章は、この講話がとてもわかりやすかったので、これを加筆、修正してまとめた。第2章は、志水による最近の研究の成果を述べた。○つけ法・意味付け復唱法についてさらに理解が深まるものと言える。内容的に第一章と重複する箇所があるが、大事な事柄なのであえて削除しなかった。第三章は、志水メソッドの実践報告である。ベースは、公開講座のゲストの講師による研究実践報告である。これらの方に感謝している。 この本では編集部にお願いして、特別にDVDを付録としてつけることにした。○つけ法・意味付け復唱法をわかりやすく志水自身が語ったものである。ぜひともご利用いただきたい。 なお、この本の補足としては、私と長野県岡谷小学校とでつくった『DVD付、算数科:学ぶ喜びを育む学習の創造−志水メソッドとの出会い−』(明治図書)を見てほしい。この本に載せられなかった適用問題定着法や二人対話法が取り上げられている。 最後になったが、ぜひとも、すべての子どもが算数を「わかる」「できる」ようになることを願っている。 平成20年9月28日 愛知教育大学教職大学院 志水 廣 四ない 遺跡物事のいいわけ。 「見ていない」「聞いていない」「知らない」「わからない」 「ない」が4つあるので、ようない遺跡。 「ない」ばかりだと遺跡になりますよ。 *解説 「ようない」の意味 1.よくない 2.必要ない [志水廣の公式ホームページ] 「定義や定理」集:はじめの言葉算数・数学科の授業は問題解決型の授業で構成したい。このことは、筑波大学附属小学校から今日に至るまで揺るぎがない。問題解決型の授業をするためには、子ども一人一人の自力解決の促進と保障、そして子どもの豊かな算数数学的な表現をもとにしたコミュニケーション活動が前提となる。前者は○つけ法で、後者は意味付け復唱法でといのうのが現時点での研究実践の成果である。 特に、授業の上手な教師とそうでない教師との力量の差は、授業で生まれる子どもの言葉をいかにして真意を受け止め、数理にもっていくかである。すなわち、以前から授業中での教師と子どもとのコミュニケーションを分析する中で、算数の言語の大切さに気付き、算数の言語に興味・関心をもっていた。算数の教科書で使われている言葉に興味を持ち、志水ゼミの学生の力を借りて集めて整理した。その成果は、愛知教育大学より『教科書における算数言葉集』を刊行した。 今回、本書が生まれたきっかけは、梅園小学校が岡崎市教育委員会から研究指定を受け、活用力育成にかかわってもととなる算数科の言語力をきちんと整理することから始まった。特に、算数科の授業では、どんな言葉を子どもに言わせたいかを明確にすることが今日求められているという私の助言に梅園小学校が応えてくださった。特に、算数科で「理由」や「方法」を述べようとするためには、「定義」や「定理」が明確でないと使えない。算数の教科書『わくわく算数』(啓林館)の代表的な言葉について「定義」や「定理」を抽出する作業をした。また、実際の授業では、子どもらしい表現が登場するので、この点についての例示を盛り込んだ。その成果は、平成19年の研究発表会にデータをCDにして公表した。 その後、平成20年度に「定義」や「定理」の抽出を教科書の全体に広げて精力的にまとめた。これが、本書である。19年度の下地があったとはいえ、まとめるにあたって神尾校長先生のもとで梅園小学校の職員が精力的に動いてくださった。厚く厚く感謝したい。 現在、新学習指導要領も告示され、算数科では、「表現力」の育成が目標に新たに追加された。この定義や定理集は、子どもの言語表現をサポートするものとして、とても貴重な資料と言える。今回、愛知教育大学よりブックレットとして刊行できることは時機を得たものと言えよう。ぜひとも教師が正しい定義と定理を知って授業で使って、子どもに使わせていただいたい。 本書は、教材研究の基になる資料である。授業で使う用語について教科書ではどのように定義しているかを知ることによって、算数の授業がより正確な言語表現がなされていく。ぜひとも、教室に1冊手元において辞書的に利用していただきたい。 平成20年2月吉日 愛知教育大学 志水 廣 「志水 廣の公式ホームページ」 一点からバランスへまず、伸びるには 一点突破法がよい。あることを突き詰めてのばてみるのである。例えば、子どもに計算力だけでもつけてみよう。すると、次に文章題を考えるときには楽になる。教師で言えば、板書だけでも毎日計画するだけで授業が変わる。 しかし、一点ばかりではやがて限界がくる。いろいろなことができる必要がある。 やはり 知のバランスが必要である。 継続して伸びていくには、バランスがある総合商社でないといけない。 それが総合勝者だ。 [志水 廣の公式ホームページ] ○つけ法のよさ宮崎県のある指導主事に質問してみた。 あなたは、志水廣のことを「教科書の活用」ということでご存じでしたね。これを高く評価してくださいました。 では、なぜ、あなたの勤める市で「○つけ法」を広めようと思われたのですか? すると彼は言った。 「○つけ法は、市の授業力アップを考えると、どのような教師にも共通する言葉が必要です。手法が必要です。○つけ法は、授業力のレベルに応じて、それぞれに成果の出る方法だから採用しました」 と話された。 若手の初心者でも、中堅でも、そしてベテランでも授業力の段階に応じて、○つけ法は楽しみときびしさがある。 確かに、教育技法にはいろいろとあるが、ベテラン向きだと初心者には合わないといったことが往々にしてある。○つけ法は、広範囲である。 さすがだなあと思った。 [志水廣の公式ホームページ] 死活問題Tさんが部屋から飛んで出てきた。 「これは、・・死活問題だあ」 この様子を見て、私は、「逆に考えたら、生活問題やで」 と切り返した。 また、その会話を聞いていたSさんは、「それはそうだわ」 と。 一瞬の劇でした。 [志水廣の公式ホームページ] 名数研で講演18時15分から19時00分まで名古屋の教育会館で講演をした。 約80名の参加であった。 講演の内容は、「算数数学の教科書の活用の仕方」である。 教科書の意図を読み解く力をつけるための教材研究をやった。すこしだけ授業ビデオを流した。 ここで、述べたことは、地道に教科書で教材研究することが王道であるということだ。 教科書の意図をくみ取るにはかなりの力がいる。また、学習指導要領の解説も合わせてよむとよいことも話した。 子どもにわかるように書いており、教師には数理をオブラートに包んでいるからである。 さすが数学教師の集まりだけあって的確に答えていた。 ありがとうございました。 [志水廣の公式ホームページ] 語彙力研究会 授業研究語彙力を伸ばす研究会である。 メンバーのうち5人が集まった。 堤小学校の先生方も10人は参観された。堤小学校の職員が自主的に参観された。 本日もまた、素晴らしい授業が展開された。 子どもの言語力の確かさには目をみはる。 また、「5等分」と正しく言うことができている。 帯分数の導入の授業であったが、概念形成の難しさを感じた。 仮分数、真分数、帯分数の概念をとらえることは、子どもにとってかなり難しい。 だけど、この授業にはヒントがあった。 この授業は宝物である。 ありがとうございました。 [志水廣の公式ホームページ] 絶対値の法則深い悲しみがあるから、喜びをかみしめたいと思う。 笑えないことがあるから、笑いたいと思う。 出来事のマイナスが大きければ大きいほど、プラスも大きくなる。 どうも、絶対値になっているようだ。 [志水廣の公式ホームページ] 自己改善教師に求められるのは、改善する意欲と改善する実行力である。 これらがあれば、絶えず問題が発生してもなんとか答えが見つかる。 「何かいい手はないかなあ」 と考えるだけでもわくわくする。 [志水廣の公式ホームページ] 外化することも幸せ宮崎のセミナーのときに、こんなことを私に言ってくださった。 志水先生は、表情・仕草・発言と出させることを求めますね。 昨年の串間で師範授業されたときもそう感じました。 でも、何かを出してみることは、幸せなんですね。 出すことの喜びがあるんですね、と言う。 そうです。出させる喜びもあるが、思いを出したことによる喜びもある。 [志水廣の公式ホームページ] 宮崎教師力セミナーこちらにきてみてびっくり、今日は、WBCだった。 ところが、教師力セミナーで講演。 来る人もえらいが、講演する人もえらい。 講演会場の宮崎大学は、野球場の近くだという。 ざんねん。 しかし、講演会場も熱気むんむん。 楽しく語らうことができた。 今年もやってきましたという感じである。 午後の半日かけて話すのでエネルギーはいったが、充実していた。 [志水廣の公式ホームページ] 響く人、響かない人講演をしていても、響く人と響かない人がいる。 私は講演の中で、教師の失敗を取り上げることがある。 たとえば、子どもたちが考えるこことができなくて、ついつい「方法の見通し」を話してしまった。つい口をすべらせてしましった。こんなとき、「むなしい」よね。 と、同情する。 このときの反応を見ている。 「むなしい」と思う人は、反省の共感ができる人。 こういう人は見込みがある。 でも、「むなしさ」も感じない人は、どんな感じなのだろうか。 [志水廣の公式ホームページ] びっくり仰天語彙力を伸ばす研究の一環として、豊田市立堤小学校の若山敏美先生に授業研究をしてもらった。 真分数と仮分数の導入である。 すばらしい授業展開、テンポだけでなく、算数的活動の豊富さ、子ども達の言葉の豊富さにびっくり仰天した。普通の授業の情報量から言えば2倍あった。 数年前に高嶺小学校のときの授業でもうまいと思っていたが、これほどまでに成長するとは・・・ [志水 廣の公式ホームページ] わかる・できるの反対は「わかる・できる」ことを目指す授業づくりの研究を始めるのだが、 これらを考えるに当たって、その一歩手前は何か。 つまり、「わからない・できない」ことの様相からとらえて研究しよう。 このことを志水小学校の本庄肇校長先生に教えていただいた。 なるほど、その通りで、教師は子どもが「わからない・できない」ことを本当にとらえているのかという問いかけであろう。 ありがとうございました。 [志水廣の公式ホームページ] 授業研究では正解は、授業記録をとっている。直後の協議会でその記録が登場した。これが授業から学べる土台となる。あなたの学校では、授業記録は協議会で印刷されてでてきますか? 準備は、研究主任・教務主任は、記録係りを決めておくだけ。 おかげで、記録をもとに、授業者に冒頭の発問について質問できました。 やはり、意図のある発問だった。 教職員20人として、授業参観・協議会あわせて3時間はかかる。 一人時給2000円として、2000×20×3=120000円の投資をしている。 学校全体として、12万円貯金できる。 [志水廣の公式ホームページ] 愛知県西春日井郡志水小学校訪問イチローが育った豊山町にある学校である。 志水廣が作った学校ではない。この名前に親しみを感じる。 さて、学校訪問して、研究授業があった。中川先生が授業をされた。 23×34の計算の仕方と筆算の仕方の導入の授業であった。 とても、教材の準備がよくて、既習から復習して、本時の自力解決につなげていこうとしていた。 教師と子どもとの間に一体感はあった。 授業の切り替えの瞬間の教師の素早さは見事であった。 特に感動したのは、Aさんに対して授業中に特に目をかけていたことである。机間指導の場、一斉指導の場で、Aさんが自信をもって発表する場面があった。ああ、この先生は愛があるんだなあと痛感した。 学びの多い授業であった。 [志水廣の公式ホームページ] ○つけ法はなぜ、適用題から始めるべきなのか理 由 1.○つけ法のスピード、正確さ、声かけを実際にやろうとするとなかなか大変だからである。 2.適用題では、本時の問題の解き方、計算の仕方は学習済みである。だから、単純に、正しいやり方で解いているかどうかを確認するだけである。必然的に9割の子どもが解決の仕方を知っている。だから、本当の意味での個別指導は、1割子どもで済むのである。 3.それでも、○つけ法のスピード、3分間で40人回るという原則、もっと具体的に言うと、正答には5秒で確認、誤答の子どもには15秒で正答になるような声かけを実施するには、すぐにはできない。十分な教材研究が必要なのである。 4.全員に○になるようにすることがいかに難しいかである。 5.適用題の○つけ法を1時間に実施するためには、1時間の最後までだとりつかないと、○つけ法の場面すらない。こんな授業では本時の成果は見えない。もし、途中で終わってしまったとしたら、その時点で何が子どもに身に付いたかの問題を急遽用意して、○つけ法を実施すべきである。 6.まず、最初に「ばっちり」、「オーケー」だけを言うのも難しい。 次に、誤答に子どもに「ここまで合っているよ」と部分肯定の声かけをするだけでもかなりの腕がいる。というのは、誤答を見て「違う」ということはたやすいが、誤答を受け入れて、「ここまで合っているよ」と言えるかどうかはかなり精神的な度量がいる。その上で、「ここをこう考えてみたらどうかなあ」と指示をだすことである。 7.適用題での○つけ法を300回はやりこなすと、体と頭が慣れてくる。即時評価・即時指導が体に染みついてくる。その上で、そろそろ、自力解決の○つけ法にいこうかという段階になる。 この自力解決の○つけ法にいくためには、子どもが9割の見通しを持たせる教材研究と技がいる。これを志水はヒント包含法と言っている。 次に、たとえ見通しをもったとしても本当に正しい見通しかどうかについては、わからないのである。問題解決型の授業では、これにも対応する必要がある。 答えの多様性(正答と誤答のいくつか)、解法の多様性 この二つをかなり予想しておき、それらに対して、十分な教材研究となおかつ声かけを訓練する必要がある。 志水塾の本部大会では、数年前から、この自力解決の○つけ法を実現するために、教材研究力をつける講習をしているのである。ピンポイントの○つけ法とか、行動の初手に○つけ法というのはこれに当たる。 志水塾の地方大会では、自力解決の○つけ法のレベルまで行く研修を組むことができない。時間的な制約があるからである。 本当に、適用題だけでも○つけ法を完全実施できれば、授業は変わる。できない子どもはいなくなる。少なくとも宿題はできる子どもが育つ。それだけ効果は大きい。 志水は、文部科学省の委嘱を受けて、愛知県豊田市教育委員会と一宮市教育委員会との共同研究を6ヶ月間やり、それらの成果を「報告書とDVD」にまとめた。 「わかる授業実現のための教員の指導力向上プログラム」→副題「算数・数学科教師の机間指導力向上のためのプログラムの研究」 どのような教材研究と授業研究を実施すればよいかについてはまとめている。また、日本数学教育学会誌にもその成果は掲載されている。こちらを見ていただければ幸いである。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ただ、上のフリップのように授業が変わった、人生が変わったという人が多くいるものも事実である。そうでなければ、志水塾が愛知教育大学で本大会を7年間、全国各地毎年10カ所で実施されるわけがない。有効だから、人が集まるのである。 もちろん、算数数学の授業を改善するために、志水メソッドだけが有効というわけではない。他にも手だてはある。だけども、今手だてがわからない人は、まずは学んでみませんか、やってみませんかと提唱している。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− とりあえず、わたしは志水塾と明治図書から○つけ法と意味付け復唱法にかんする書物を書いている。提供している。これで学んでいただくしかない。 ○つけ法と意味付け復唱法を学ぶために 1.志水塾発行 「授業力アップ志水塾ハンドブック」 2.志水塾発行 「志水塾 実践DVD1 トレーニングブック」 3.明治図書 「算数科 ○つけ法で授業が変わる・子どもが変わる」 4.明治図書 「算数科:「意味付け復唱法」のアイデアと展開 ――子どもの言葉 で算数の授業を創ろう!」 [志水廣の公式ホームページ] 年をとったら年をとったら丸くなると言うが、そうかなあ。 頑固になる割合の方が多いと思い。それは信念が固まるから。 丸くなるのは、背中ばかり。 [志水廣の公式ホームページ] |
|