最新更新日:2024/07/01
本日:count up3
昨日:32
総数:442342
新規「授業力アップわくわくクラブ」サロン会員のご案内  新規「授業力アップわくわくクラブ」サロン会員のご案内 

73 笑乱万丈 リボン事件

画像1 画像1
番外編  リボン事件    
 ヒロシは校長室で校長先生と対談していた。
 突然、「どけっ!!」という大声が校長室に響き渡った。偉そうなかっこうをした人だ。
 ヒロシには、この人物が誰だか分からない。
「何を言うか」と思ったが、ぐっとこらえた。
 この瞬間、知り合いの指導主事に目配せしたが、無反応であった。
 そこで、別テーブルにヒロシは移動した。
 それならば、黙っておこうとしていた。
 時間が過ぎていく。
 どうもさっきのお方は教育長らしい。
 ヒロシは、怒りを抑えて黙りを決め込んだ。
 県の算数教育研究大会がこの学校であった。
 ヒロシは講演講師として呼ばれたのであった。
 その間、私のことを講師だと認知している指導主事は一つも動かなかった。
 ヒロシは頭に来ていた。
 いつ帰ってやろうかと。
 リボンが配布された。小さい白いリボンが私の目の前に置かれた。それで、白いリボンを胸につけた。
 15分ほどして、例のお方が口を開いた。
「そういえば、今日の講演の講師はまだ来ていないなあ」
 校長室の人が「そうですね」と相づちをうった。
 そこで、おもむろに小さな声で「私が講師なんですけれど…」と言った。
 そしたら、突然慌てだした。
 例のお偉いさんは、どうぞどうぞと言ってさきほどのソファーに案内してくれた。
 そして、「先生、どうぞどうぞ、この大きな赤いリボンに替えてください。」と。
 明らかに顔は怒っていた。
 睨みつけてやった。これもまた、笑劇的な事件であった。
 うっぷんをはらすかのように講演では、ヒロシパワーが爆発した。とてもうけた。
 


  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31